月刊おがつ 36号(2014年10月)を発行しました。
PDF版はカラーになります。
・雄勝法印神楽ロシア公演
・この人だぁ〜れ? みんなのカフェ ランラン・フィシカント
・汗と笑顔のスポレクまつり
・伝統を学ぶ 「篠笛と故郷」
・学校だより 大須の宝
などなど
国の重要無形民俗文化財に指定されている宮城・石巻市の伝統芸能「雄勝(おがつ)法印神楽」が、2日、モスクワで披露された。支援への感謝の思いを込めた演奏が、現地の人たちの心に響いたようだった。
あのチャイコフスキーが教鞭(きょうべん)をとったという、ロシアの音楽学校「モスクワ音楽院」。
ここで2日に開かれた毎年恒例の日本文化の紹介イベントで、石巻市の伝統芸能が披露された。
国の重要無形民俗文化財「雄勝法印神楽」。
笛と和太鼓のリズムに合わせ、面をかぶった舞手が、せりふを交えながら踊る。
日本の神々の誕生や活躍を描き、五穀豊穣(ほうじょう)などを祈願して行われるもの。
雄勝法印神楽保存会の高橋幸一会長は「(東日本大)震災で道具も全部流れましたが、皆さんの支援をいただいたので、精いっぱいやろうと」と話した。
石巻市雄勝に、600年以上前から伝わる「雄勝法印神楽」。
3年前の津波で、一時、存続の危機に立たされたが、全国の支援をもとに、2013年、再開を果たした。
被災地を代表して、ロシアに招かれた今回、会場には満員となる、およそ270人が訪れ、神秘的な舞に酔いしれた。
観客は、「とてもよかった。お芝居としてではなく、生きた神楽を鑑賞でき、気に入った」、「震災の痛みを伝えたいという思いが、演奏にも反映されていたと思う」などと話した。
高橋会長は「最高の雰囲気、盛り上がったと思う。国が違っても、日本の伝統文化・芸能を見ていただいて、喜んでいただいたと思っておりますね」と話した。
苦難を乗り越えた雄勝の舞は、国境を越えて、人々の心に響いたようだった。